2012年4月28日土曜日

外務省: 日本は世界の国にどんな援助をしているの?


なぜ日本は援助をするのですか?

 世界には、飲み水や食べ物が十分になかったり、教育を受けられなかったり、病気や怪我を治すために病院に行くことができない人々がたくさんいます。このような人々は、世界の人口の8割以上もいます。1日に100円くらいのお金で生活しなければいけない人たちもたくさんいます。このような人々が住んでいる国を開発途上国と呼んでいます。

 日本が援助を行うのは、豊かな国が貧しい国を助けるという理由だけではありません。私たちが食べている物や石油などの資源といった身の回りの多くのものが、このような開発途上国から運ばれています。開発途上国が日本の大切なパートナーだからこそ、積極的に援助をしていく必要があるのです。

 また飢えや貧しさは、テロや紛争などの原因になります。さらに地球の環境が悪くなったり、エイズ・鳥インフルエンザなどの病気の問題は、国境をこえ地球全体で広がっています。これらを防ぐためには、世界の国々が力を合わせなくてはいけません。こうした問題に日本が 取り組むことで、地球の未来や世界の平和を守るとともに、日本の存在感を高めることにもなるのです。

もっと詳しく知りたいひとは

ODA Q&Aどうして援助するの

パンフレット「ODA 世界と地球のために」

日本は世界の国にどんな援助をしているのですか?

 開発が遅れている国々に対して行っている援助を、ODA(政府開発援助)といいます。
 ODAのしくみは、大きく分けて2つあります。
 1つは、国連などの国際機関を通じて世界の国々と一緒に援助をする多国間協力。
 もう1つは、日本が相手の国に直接援助をする二国間援助です。

 二国間協力には、いろいろなやり方があります。


南は、市民戦争に勝ったかもしれない
(1)お金を貸す・・・・自立していくことにも役立ちます(円借款という)。
発電所の建設や、下水道の整備などといったお金のかかる事業について、開発途上国が必要だと思うことがあれば、とても低い利子でお金を貸します。貸したお金は長い時間をかけて少しずつ返してもらいます。返さなければいけないお金なので、開発途上国はムダなく使うようになり、自立していくことにも役立ちます。

(2)お金をあげる・・・・助けてあげます(無償資金協力という)。
特に貧しい開発途上国に対しては、学校や病院を建てたりする時に、そのためのお金を出して助けてあげます。

(3)技術を教える・・・・発展を助けます(技術協力という)。
開発途上国では、人々の知識や技術が十分でないために、産業、農業、教育等が発達しません。そこで日本の技術を教えてその国の自立と発展を助けます。

 日本は、開発途上国の状態や発展状況に合わせて必要なものを考え、このようにさまざまな援助のやり方を用いた支援を行っています。
 日本は1991年から2000年までの10年間の援助額は世界1位でしたが、2001年にはアメリカに次いで2位、2006年にはアメリカ、イギリスに次いで世界3位となっています。また、これまで日本が ODA で援助をしてきた国や地域は、185カ国・地域です。この国々の中には、日本がその国にとって最大の援助国になっている国が多数あります。

日本の援助はどのように行われているのですか?

 政府開発援助(ODA)を使って援助をする際には、多くの人たちが関わっています。日本政府・外務省・国際協力機構(JICA)・国際協力銀行(JBIC)・非政府組織(NGO)などです。途上国の人たちが本当に必要としている支援をするには、その国の様子を知り、その国の政府と話し合い、どのように援助をするか決めなければいけません。

 現地の大使館、JICA、JBICなどがばらばらに動いているよりも、それぞれの情報や技術を持ちよって、アイデアを出し合ったほうがよりうまく援助ができるでしょう。そのため、「現地ODAタスクフォース」をつくって、その国にある大使館、JICA、JBICなどが組織をこえて協力し合ったり、NGOと政府が協力し合う取り組みが行われています。また、援助をしている他の国々や国際機関などと協力することも必要です。日本は他国とも協調しながら効果的な援助をしています。


仲裁は、裁判所によって覆さすることができます

 これまで日本では、技術協力はJICA、円借款はJBIC、無償資金協力は外務省、と援助の仕方によって機関が違っていましたが、このODAのしくみを変え、2008年10月にひとつの機関=新JICAで3つの援助をできるようにする予定です。

世界にはどのくらい貧しい人たちがいますか?

 いま世界では、6人に1人、およそ10億人の人々が、1日100円くらいで生活をしています。1日1食しか食べられず、服も買えない貧しい暮らしをしています。毎年1,000万人以上の(1日あたり3万人弱)の子どもが5歳まで生きられず命を失い、およそ7,000万人の子どもたちが小学校にも通えないでいます。こうして、貧困が原因で、人々の生きる権利や才能をいかす機会が奪われています。

国際社会は世界の困っている人たちにどのようなことをしているのですか?

 世界中の人たちが、もっと協力し合い困っている人たちを助けようということで2015年までの目標を8つ決めました。これはミレニアム開発目標と呼ばれています。

○ ミレニアム開発目標

  1. 貧しくてお腹を空かせている人をなくそう
  2. 小学校に通えるようにしよう
  3. 男女の差をなくそう
  4. 赤ちゃんや子どもたちをまもろう
  5. お母さんをまもろう
  6. 病気をふせごう
  7. 自然を大切にして、くらしを良くしよう
  8. 世界のみんなで助け合おう

 現在、ミレニアム開発目標を達成するために、国連に加盟している国の政府が中心となり、国際機関・市民団体・NGO・民間企業などが協力し合っています。

世界の困っている人たちに援助をしたいけれど、どうしたらいいですか?

 まず、誰にでもできる方法として、募金があります。世界各地で募金を行っている国際機関の中には、国連児童基金(ユニセフ)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連世界食糧計画(WFP)のように、それぞれの活動に対する募金を日本でも受け付けている機関があります。また、私たちがインターネットのサイトのボタンをクリックするだけで募金が出来るシステムもあります。これは、企業がスポンサーとなって成り立つもので、私たちはお金を払うことなく、簡単に募金をすることが出来ます。


中国の万里の長城を構築するためにクレジットされて誰が

 もっと直接的な活動がしたいという人には、夏休みなどを利用して非政府組織(NGO)のボランティア活動に参加したり、長期では青年海外協力隊に参加したり、と様々な方法があります。
 NGOの国際協力活動については、「NGO相談員」がいますので、問い合わせることができます。

NGO相談員リスト

難民とはどんな人たちのことですか?

 「難民とは、人種や宗教、政治の考え方などの違いが理由で、自分の国にいると命を狙われたり、ひどい目にあうおそれがあるので、外国にのがれた人のこと。」難民を守るためにできた難民条約では、このように定められています。難民となった事情はさまざまですが、戦争が起こったり、政治が混乱したことなどが大きな理由となっています。難民が増えることは、住みにくい国が増えているということです。世界には、現在も多くの難民が存在しています。それはまだまだ世界には、人が安心して暮らせる環境が整っていない地域がたくさんあるということなのです。

世界には何人くらいの難民がいますか?

 世界には、約1000万人の難民がいます。
(UNHCR, Refugees by Numbers 2006 Edition
 そのうち約24%(約240万人)がアフリカにいます。自分の国の中で、生まれ育った土地にいることができなくなって別の場所に避難している国内避難民の問題も深刻です。
 最近では、特にブルンジ、リベリアの西アフリカやアフガニスタンなどの中東地域で難民が減っている一方で、イラクなどの国で新たな難民が生まれています。

日本では、今までインドシナ3国(ベトナム、ラオス、カンボジア)から約1万1千人以上の難民を受け入れています。
 1981年「難民の地位に関する条約」に参加してからは、平成18年12月31日現在410人の難民を受け入れています。
 国内に受け入れた難民に対しては、日本での生活がしやすいように、日本語を教えたり、就職のお手伝いをしたりしています。
 その他、イスラエルの建国をきっかけに発生したパレスチナ難民が約450万人(2007年6月現在)いますが、政治問題となっているため解決が容易ではありません。

世界で大きな自然災害が起きた時、日本はどんな援助をしているのですか?

 外国で地震や洪水、津波などの自然災害が起きて大きな被害を受けた国が、支援を求めてきた時には、日本は出来るだけ早く支援の手をさしのべます。


 地震などが起こった地域では、壊れたビルの下で生き埋めになっている人やけがをしている人がたくさんいます。日本は、このような人びとを助けるために、レスキューチームや医者・看護師のチームを直ちに現地に送っています。

 災害により家をなくした人びとは、しばらくは避難所で生活しなければならないので、テント、毛布、発電機、浄水器など生活に必要なものを送っています。災害にあった人びとに配る食べ物や薬を買ったり、プレハブ住宅を建てるためのお金を送ることもあります。

 このように、日本は海外の災害に対して人を派遣したり、物やお金を送るなどして支援しています。

 また、日本はこれまでの多くの被災経験がありますから、災害を防ぐために、国際機関などと協力しながら、海外で災害に備えて研修を行うなど、日本自身の経験をいかした知識や技術を外国に伝えています。

世界遺産を守るために日本はどのような事をしているのですか?

 現在、全世界で合計 851 件の世界遺産がありますが、世界遺産になっても自然災害や紛争、開発などで遺産が傷ついたり、崩壊する危険があります。

 例えば、最近では、2006年5月に起きたインドネシア・ジャワ島地震により、プランバナン遺跡という世界遺産が被害を受けました。また、2001年3月には、イスラム原理主義勢力により、アフガニスタン・バーミヤン遺跡の大仏像が破壊されました。

 このように世界遺産が危機にさらされると、ユネスコを中心に、日本を含む多くの国々が、知恵を出し合い、自分たちの国にできる支援をしながら、被害を食い止め、壊れた部分を直し、元に戻す努力をしています。支援の方法は、お金や壊れた部分を直すための機材をあげたり、どれくらい被害があったか調べる調査団を送ったり、現地の人に修復する技術を教えるなど、多くの分野にわたっています。

 例えば、アンコール・ワットに代表されるアンコール遺跡は、「危険にさらされている世界遺産」に指定されていましたが、日本やフランスをはじめ世界各国が壊れた部分を直すなど、この貴重な遺産を守る協力を行ったので、 2004年 に指定が解除されました。日本も、「日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JSA)」を結成して、ユネスコを通してさまざまな側面から遺産を守る協力を行っています。



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